第一章 実験 その2

第二節「ウレタン浸透硬化テスト」

ここでは市販のスポンジたわしをウレタンに見立ててどの程度造詣剤が浸透するかのテストを行います。
関節部分を作るのにウレタンのままではさすがに強度が弱く重みに耐え切れずすぐにちぎれてしまいます。
その為、液体の造詣剤をしみこませて強度をあげようという前提の実験です。

まず、第一節で説明したように造詣剤の準備をします。失敗例のように1分間のかき混ぜではA剤とB剤
が時間の経過とともに分離して固まりませんでした。しかし、分離しなければ1分でも硬化するのでは?
つまり、スポンジにしみこませることにより、分離を防げるのではと思ったわけです。それを踏まえて下記
をご覧ください。



1〜6まで1分ごとに垂らしてどの程度浸透するかの結果です。

まず1については確かに分離せずにカチカチに固まりました。しかし、まだ液体部分が多いせいか割と下までしみこみました。
2〜4についてはほぼ同じくらいでそこそこ浸透しました。
5は浸透はするものの、途中で硬化が始まり盛り上がった状態になりました。
6分になると浸透はほんの少しでほとんど乗っかっている状態。

6は硬化が始まるまでの時間が短いため論外として、適度な浸透、適度な作業時間を考慮すると4が妥当なところでしょうか。
作業時間は2〜3分といったところです。硬化が始まると水あめ状態になってしまうのでとても作業は出来ません。


さて、先ほど作業時間といいましたが何を作業するかですが球体関節はその名の通り関節部分が球体になっており、皿のよ
うな受けで関節が動くというものです。要領を得ないという方はまず、自分の手でグーとパーを作ってください。その両手を合
わせてパーのほうをグーを軽く包み込むようにしてください。そして、グーを上下左右に動かしてください。これが球体関節の
簡単な仕組みです。その為に関節部分の強度を上げるのです。

ではどうやって強度を上げていくか。その為には関節部分全体に造詣剤を浸透させる必要があります。どのように全体にしみ
こませればいいかは悩みましたが、上の画像を見てふとケーキみたいだなぁ〜、と思った瞬間ケーキの作り方を思い出しました。
これだ!と思い、早速下記の物を購入。



そう、ヘラです。しかも金属製。これでスポンジケーキに生クリームを塗るがごとくやっていけばOK!ということで早速やってみ
たのが下記の画像です。



これは・・・。いい手だと思ったのですが、球体関節は表面がツルツルでなければ動かしづらいので上の画像のようにザラザラだ
と関節が思うように動かないことが予想されます。これは失敗かも・・・




失敗は成功のもと!第三節「関節模型作成」
につづく!(・・・しかし模型なんか本当に作れるのか?)